大津真著iOSプログラミング入門 – Objective-C + Xcode 4で学ぶ、iOSアプリ開発の基礎を読み終わりました。この本を読む前に、森巧尚著よくわかるiPhoneアプリ開発の教科書 iOS 5 & Xcode 4.2 対応版を読んでいたのですが、オブジェクト指向やメモリー管理についての説明が不十分で、複雑なアプリの開発には知識が不十分だと感じて、大津真氏の本を購入して、読みました。
感想です。
- オブジェクト指向について、基本的なことから説明してあります。プロパティ、アクセサメソッド、メソッドの説明をちゃんとしています。@propertyによるアクセサメソッドの宣言、@synthesizeによるアクセサメソッドの生成の説明もしっかりやっています。森巧尚氏の本ではその辺をちゃんと説明していなく、よくわからなかったのが解消されました。また、独自クラスの作り方や、Javaのインターフェースに相当するプロトコルの説明や、実装方法の説明もありました。森巧尚氏の本でよく分からなかったフレームワークのメソッドのシンタックスおよび使用例も説明してあり、こうやって使えばいいんだと理解できます。
- @property宣言する際の、値の属性、assign、retain、copyの説明もされています。
- ただし、メモリ管理の説明は少なかった。特に、iOS5から導入されたARCについては説明がなかった(というか、この本執筆時に、未導入?)ので、最新のXcodeでプロジェクトを新規作成して、コーディングするときは、本の通りにやると警告が表示されることがあった。
- iOSアプリ開発の基礎的な事柄は、大津真氏の本と森巧尚氏の本で得ることができると思います。
- 欠点としては、本の内容構成で、ソースコードを写経しずらいことです。写経は途中で諦めて、ダウンロードしたサンプルコードをインポートして、読むにとどめました。
ARCを説明している初学者向けの本はあまりないようで、ググったら、iOS 5 公開記念! Objective-Cのメモリ管理の革命、 ARC 超入門(サンプルはgitHubに公開) を見つけたので、勉強してみることにします。